~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

鬼の首を取った!

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。



さて、

日ごろ、うちのB型のパートさんから、店長は店をきれいにしろといつも言ってるけど、まず自分の机の上をなんとかしろ、と怒られてばかりいます。 

やたらうるさいので、年に1度か2度程度はきれいに片付けるのですが、2週間もたたないうちに元の姿に戻ってしまいます。 

自分の部屋も同様なのですが、ただ散らかっているのと違って、たくさんのモノが積み重ねられているので自分なりの置き方の美学があるのだけれども、他人にはわかってはもらえない。
昨年は、「断捨離」なんてのが流行って、ずいぶん本も売れましたが、それとは違う哲学。 

世の中の少数派ではあるけれども、この「整理」方法の哲学をうまく説明できないものかと思っていたところ、格好の論客に出会えました。 

ユニクロ柳井正氏が、「この本こそが、私の人生で最高の経営の教科書だ」と絶賛した本、 
(私も昨年読んだビジネス書のなかで『ビジョナリーカンパニー』シリーズの4冊とともに、強く影響を受けた本) 
ハロルド・ジェニーン著『プロフェッショナルマネージャー』プレジデント社 
のなかに以下のような記述があったのです。 

一日のスケジュールは処理すべき案件ごとに細かく分割されていて、午前10時にはある問題を、10時半には次の問題をと、その時間割どおりに処理していく―――そんなエグゼクティブに対してのジェニーンの評価はたったひと言、「ばかばかしい!」です。 

「秘書を呼んで、報告書をあれだこれだと説明して出させるなんて悠長なことはしてられない。腕を伸ばせば届くところにあるようにしておきたいのだ。買収関係の書類は机の右奥、予算関係は左手前といったように。そして何かが見つからなければ、見つかるまで引っかき回すまでのことだ。科学的とはいえないかもしれないが、それで何とかやっていける」と、彼は自分の仕事術を解説します。
(中略) 

(また時間管理についても、「本書で彼の意見は少々特異です」と言っていますが、とんでもない。 
私は、彼の方法こそ王道だと思います) 
(彼が)信頼していたのは、机のきれいなエグゼクティブたちの科学的な経営より、散らかった机のエグゼクティブが具えている柔軟性豊かな行動力です。

プロジェクトひとつ進行させるときでも、同時に考慮しなければならない観点はたくさんあって、一日の、あるタイムスポットにきっちり当てはめることができるものではないという実感があったのです。プロジェクトが進行していけば、電話は鳴るわ、重要な書類はとどくわ、非常事態は発生するわと、当人の期待どおりに時間が進んでくれるわけではないからです。 

ですから、自分が予定したタイムスケジュールを厳守することが可能な人間を、彼は“ゲームに参加していない人物”と見なした。

どーだ! 
こうでなければ仕事はできない、ではなくて、 

いつでもどこからでもかかってこい! 
という姿勢でいるのがオトコの仕事だ。 






・・・なんて、 
うちのB型のパートには、やはりとても恐くて言えない。