~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

閏年、2月生まれの乱 ふたたび

昨年2月のmixiの日記で、「2月生まれの乱」として、 どうして1年のうちで2月だけが、少ない日数になって調整役を一身に負わされているのか? せっかっく、わざわざ旧暦を排して、より合理的な太陽暦の導入をしたかに見えながら なんの根拠があって2月ばかり…

信長が生涯を通じて闘った相手

戦国時代を語るとき、私たちはどうしても信長、秀吉、家康、信玄、謙信などの力関係を軸に語りがちです。 しかし、戦国時代を切り開いて天下統一へ導いた信長の生涯をよくみると、 最も多く闘い、破れ、長期にわたって信長が争い続けた相手は 決して武田信玄…

アイデンチチ

親鸞の他力思想にかかわる枝葉の話しをもうひとつ。 外国であなたのアイデンティティーは、と聞かれると それはカトリックか、プロテスタントか、 ヒンドゥーかブッティストか、という意味ですが、 日本人にそうした感覚はあまりない。 日本人が連想するのは…

誤解されやすい親鸞・浄土真宗

誤解の多い異端の宗教、浄土真宗のことを理解してもらうために 歎異抄のなかの有名なくだりの話をもうひとつふたつ先に書いておきたい。 親鸞が唯円に、おまえは私のことを信じるかと訪ねるところがあります。 それにたいして唯円はとうぜん「もちろんです」…

地獄は一定すみかぞかし・私見

親鸞の教えに対して、巷に誤った理解が広まってしまっていることを嘆いて唯円が書いたといわれる『歎異抄』のなかの有名な言葉のひとつ。 いづれの行もおよびがたき身なれば、 とても地獄は一定(いちじょう)すみかぞかし。 もともとこの『歎異抄』は、親鸞…

人前で泣ける日本人になろう

笑う赤ちゃんの話は、どうもこっちの歩が悪いので 泣くほうの話に変えてもうすこし続けます。 最近わたしは、わが社の極秘エージェントとの連絡接触をはかるために 立て続けに映画館を利用した。 最初はエージェント側の希望で「続・三丁目の夕日」 その次は…

祝福されてるのになぜ泣く?

非定住民と賎民の文化のシリーズ、 まだ終わったわけではありません。あと数回は書く予定です。 実は、次に被差別部落や賎民などの間で圧倒的な信仰を集めていた 浄土真宗、極楽浄土の思想のことを書こうと思っているのですが、 その前に、人間の「悲しみ」…

煥乎堂出版バーゲンブック追加

先月より実施中の煥乎堂出版物のバーゲンブックフェア 追加が入荷いたしました。 * 今井善一郎著『赤城の神』 定価1,300円 → 500円 在庫10冊 都丸十九一氏、萩原進氏、近藤義雄氏などとならぶ群馬民俗研究の草分けが、 赤城山にまつわる信仰を調査したもの…

死シテ屍 拾フ者ナシ

前回、忍者と修験道・山伏の仕事を同時にひとりの人間がこなしている例をあげましたが、また当初の予定とは違う流れに行きます。 毎度、無計画ですみません。 真田忍者がそれまでの通常の忍者よりも高い地位が認められていたことが、 池波正太郎の小説のなか…

真田忍者「草の者」

ここまで、修験道の周辺に位置する非定住民の文化として、マタギ、河原乞食などに起源をたどる芸能民、そして陰陽師などに触れましたが、次に取り上げたいのは「忍者」です。 戦国時代に限らず、戦(いくさ)の場では諜報活動が戦いの勝敗を大きく握ることは…

安倍晴明以外の陰陽師集団のこと

仏教、神道とならぶ日本宗教の三本柱のひとつであった修験道を軸に書いてきたつもりでしたが、修験道にもっとも隣接するものとして陰陽師があります。 数年前から安倍晴明がブームになり、 陰陽師もその伝説キャラクターの加持祈祷スーパーマンの側面ばかり …

河原乞食と芝居

そうそう、昨年の全国地芝居サミットの会場となった 三原田の歌舞伎舞台と観客席の櫓組があまりにもすばらしかったので、 地方芝居、地方歌舞伎・人形浄瑠璃や とりわけ群馬は多く残っている歌舞伎舞台のことを整理してみたいと思っていました。 「全国地芝居…

明治維新以来、百数十年の遠回り

しばらく思いつくままに話はアチコチに飛んですみません。 先の内山節さんの講演会で、修験道は神道、仏教と混交した姿を本質とし、 明解にそれぞれを分離させることができなかったばかりに、 国家神道を中軸に新しい国つくりを目指す明治政府から徹底的に排…

圧倒的アドバンテージ・土地所有

前回、非定住民が差別されたり、貧困におちいる原因として、 食っていくための源資としての、田畑や山林などの土地所有から隔絶されていることを根本原因として指摘しました。 またちょっと話がそれますが、 このことは、国や民族を問わず、人類にとって大事…