「近代化」でくくれない人びと
先月29日のことですが、長野県飯山市にある 高橋まゆみ人形館へ行ってきました。 http://www.iiyama-ouendan.net/ningyo/ かねてから行きたいと思っていた所だったのですが、 黒姫童話館のエンデ資料館や白隠和尚が教えを受けた正受庵とも近い場所にあったの…
先日、月夜野の実家の叔母のところに挨拶に寄ったら、こんなものが家の奥から出てきたと、面白いものを見せてくれました。 戦争中に女学生が戦地へ行っている兵隊さんあてに書いた手紙の返事の束です。 話を聞くと、戦地の兵隊さん宛てということで、書くと…
不連続シリーズ「近代化でくくれない人々」 約・第34回あたり? 間隔があいたり、話が飛んだり、自分でも前の話を忘れたり、 ほんとに心もとない不連続シリーズ。 いよいよ「百姓ノ持タル国」の話に入るのですが、 またまた、その前に、 その前提として、…
しばらく教科書作業に追われて中断していますが、 サンカや山伏の話からはじまった漂泊民・非低住民などの話、 うまいシリーズタイトルが浮かばないまま回を重ねてきてしまいました。 いいタイトルが浮かばないのは、まだシリーズで書く文の狙いどころがうま…
戦国時代を語るとき、私たちはどうしても信長、秀吉、家康、信玄、謙信などの力関係を軸に語りがちです。 しかし、戦国時代を切り開いて天下統一へ導いた信長の生涯をよくみると、 最も多く闘い、破れ、長期にわたって信長が争い続けた相手は 決して武田信玄…
親鸞の他力思想にかかわる枝葉の話しをもうひとつ。 外国であなたのアイデンティティーは、と聞かれると それはカトリックか、プロテスタントか、 ヒンドゥーかブッティストか、という意味ですが、 日本人にそうした感覚はあまりない。 日本人が連想するのは…
誤解の多い異端の宗教、浄土真宗のことを理解してもらうために 歎異抄のなかの有名なくだりの話をもうひとつふたつ先に書いておきたい。 親鸞が唯円に、おまえは私のことを信じるかと訪ねるところがあります。 それにたいして唯円はとうぜん「もちろんです」…
親鸞の教えに対して、巷に誤った理解が広まってしまっていることを嘆いて唯円が書いたといわれる『歎異抄』のなかの有名な言葉のひとつ。 いづれの行もおよびがたき身なれば、 とても地獄は一定(いちじょう)すみかぞかし。 もともとこの『歎異抄』は、親鸞…
仏教、神道とならぶ日本宗教の三本柱のひとつであった修験道を軸に書いてきたつもりでしたが、修験道にもっとも隣接するものとして陰陽師があります。 数年前から安倍晴明がブームになり、 陰陽師もその伝説キャラクターの加持祈祷スーパーマンの側面ばかり …
そうそう、昨年の全国地芝居サミットの会場となった 三原田の歌舞伎舞台と観客席の櫓組があまりにもすばらしかったので、 地方芝居、地方歌舞伎・人形浄瑠璃や とりわけ群馬は多く残っている歌舞伎舞台のことを整理してみたいと思っていました。 「全国地芝居…
しばらく思いつくままに話はアチコチに飛んですみません。 先の内山節さんの講演会で、修験道は神道、仏教と混交した姿を本質とし、 明解にそれぞれを分離させることができなかったばかりに、 国家神道を中軸に新しい国つくりを目指す明治政府から徹底的に排…
前回、非定住民が差別されたり、貧困におちいる原因として、 食っていくための源資としての、田畑や山林などの土地所有から隔絶されていることを根本原因として指摘しました。 またちょっと話がそれますが、 このことは、国や民族を問わず、人類にとって大事…
山伏の話をしてきて、それが鉱物資源の管理者の側面が強いということから、その運搬の主要手段を担う海洋民族との接点も強いことが想像されることに触れました。 こうした話になると常に、様々な非定住民とのかかわりが思い浮かんできます。 酔いどれさんが…
マタギの持つ巻物は修験道が発行したものなのだろうか? 修験道の話の続きで、「かみつけの国 本のテーマ館」のなかから 以下の話を転載します。 マタギが持っていたり、東北地方の各地見つかっている巻物は精粗様々であり、巻物の体裁をとるもの、一枚紙に…
先日の内山節さんの講演会は、とてもよく修験道の世界が整理されて概括できるすばらしいものでしたが、私の「かみつけの国 本のテーマ館」の様々なページとの関連もある内容なので、講演で触れられなかった内容を中心に、修験道の世界の問題の広がりをちょっ…
昨日、以前紹介した「ゆいの家」での内山節さんの講演に行って来ました。 毎度、内山さんの講演となると、遠くから来るファンも多く、 今回も青森や新潟から来てくれた参加者もいました。 知人のソラリスさん、寅さん、その友人のIさんや、佐々木さん、 昔勤…