ゴジラが日本に上陸した日(1954年)
映画「ゴジラ」の第1作が上映されたのは、1954年のことです。
広島・長崎の原爆投下、日本の敗戦からまだ10年という時期のことです。
こうした時期に、日本の原発政策ははじまりました。
1954年3月3日、中曽根康弘衆議院議員らが中心となって、当時の保守3党(自由党、改進党、日本自由党)が突如、54年度政府予算案の修正案を衆院予算委員会に上程。翌4日には衆院通過を強行しました。
ウラン235からとったと言われるその原子炉築造予算は、2億3500万円。
ウラン235からとったと言われるその原子炉築造予算は、2億3500万円。
第五福竜丸の被曝事実が暴露される約2週間前のことです。
このような路線のもとに被曝国日本へ、アメリカからの濃縮ウランや原子炉の提供がはじまったのです。
水爆実験によって生まれたゴジラは、何を目的に日本に上陸してきたのでしょうか。
特撮アクションエンターテイメントとしてシリーズ化されたその後の作品と比べて、はるかに重いテーマを背負って登場した「ゴジラ」第1作は、東宝の歴史を塗り替え『七人の侍』『生きる』を上回るほどの「空前の大ヒット作」となりました。
今、あらためて観なおすべきすばらしい作品であったことに気づかされます。
隔週刊東宝特撮映画DVDコレクション全国 2009年10月27日号
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