~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

フィンランド症候群

お薦めの本でずっとPOPをつけて売っていた本、
残念ながら売れ行きが止まって長いので、今日、面陳列とPOPを外した。
「大往生の島」
http://kamituke.hp.infoseek.co.jp/page156.html

この本に関連したことで
以前、なにかで知ったフィンランドの医療実検のことが、より詳しく書いてある本に出会いました。
以下は、引用です。

フィンランド保健局は40~45歳の管理職を対象に、定期健診、栄養のチェック、運動、タバコ、アルコール、砂糖の摂取抑制を承知してもらい、15年にわたり追跡調査を行いました。

同時に同じ年齢、職種の人を選び、そちらには何も知らせず、ただ定期的に健康調査をして、両方の比較を行いました。

その結果、心臓血管系の病気、高血圧、死亡、自殺、いずれも一方が少ない、というデータを得ました。

そして、それは当局の意に反して、何もしていないグループだったのです。

その結果に驚いた保健当局は、どうして健康的、理想的な生活行動が有害な結果に終わったかを考えてみました。そこで得た結論は、治療上の過保護と生体の他律的な管理は健康を守ることにならず、逆に依存、免疫不全、抵抗力の低下をもたらしてしまう、ということでした。さらに、医療においても、個人を保護して責任を免除することは、自我の確立を妨げることとになり、結果として不健全な状態をもたらすと説明しています。

つまり、人にとって管理されすぎること、自発性を奪われることは、何にも増して「害」なのです。



これは、医療に限らず、経済、教育、政治などすべてに言えること。

行政手法に頼らず、自ら治める本来の「自治」の復権なのだけど、
通じないなーー、これは・・・