~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

組み木絵による『なめとこ山の熊』

前回、「熊捕り名人」の本を紹介したら、様々な方と話が広がっていきました。
 
クマのプーさんのことは出ませんでしたが、ほんとうに話題がいろんな分野に広がりますね。
 
そんななかで思い出した絵本があります。
 
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宮沢賢治の『なめとこ山の熊』を組み木絵作家の中村道雄さんによる絵で構成した絵本です。
随分昔に、姪にプレゼントで使った記憶があるのですが、
今、思っても、プレゼントには最適な本かもしれません。
 
大分昔に買った本なので、てっきりもう入手できない絵本かと思っていたのですが、
1986年に偕成社さんから出て30刷を重ねて今も入手できる絵本でした。
 
他に『よだかの星』や
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『土神と狐』も。
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この中村道雄さんの組み木という技法は、木工芸の世界でもひと際日本的伝統の上に成り立ったような繊細な作品を生み出しています。
 
現実に本物の作品に手を触れることは、難しいかもしれませんが、
手で触って、匂いをかいで、舌で味わって鑑賞してみたいものです。
 
大人になって宮澤賢治の世界を改めて味わってみたいという方には、再考の本かもしれません。