~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

違いがわかる男になりたい

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ちょっと古いのりのタイトル、許して。


日本の照葉樹林文化の潜在植生を代表する木のひとつタブノキ
群馬あたりでは、ほとんど目にすることはない。

それで、常連のお客さんのなかで造園関係に詳しい方がいたので、タブノキのことを思い切ってたずねてみました。
そしたら、たしかにその方の話でも、群馬ではほとんど見ることはないそうで、
2箇所だけ、心当たりの場所を紹介してもらいました。

ひとつは、近いのですぐに行くことができましたが、ある施設の敷地内であるため、道路からあれかな?と眺めるだけで近くで見るまではできませんでした。
もうひとつの前橋方面の公園内は、来週にでも行こうかと思っていたところ、そのお客さんが、タブノキの枝を実際に切って持ってきてくれました。

写真上がタブノキ
下が、それと良く似たマテバシイ
ん?
下がタブノキだっけ?
アレレ、どっちだっけ?

たぶん、面長の葉っぱのほうがマテバシイのはず。
マテバシイの方の写真が拡大ぎみなので、
比較的、差がはっきり見えますが、実物はもっと見分けにくい。

教わっていながら、もうわからなくなってしまった。
そのお客さんには、
「ホラ、裏が白っぽい方が○○だよ。」
って教えてもらったのに、もう、それがどっちの木のことやら。

並べていながらこれでは、1本の木を見て見分けがつくとはとても思えない。

どっちも似たような木で、たいした問題じゃないだろう、とも言えそうだけど、
このような人間から見てわずかな違いでも、それぞれにとっては
大事なアイデンティティーにかかわる話。

西洋人が日本人と中国人をごっちゃにするのが失礼なように、

郊外書店の文○堂書店さんとファ○○○ブックさんをいっしょにしたら失礼なように、

カイ○○ホームと○○チューの違いのように

ドン小西と大橋巨泉が、私には同じに見えても、

決してごちゃ混ぜにしてはならない問題なのです。

でも、これが意外と詳しい樹木図鑑を一生懸命ひっくり返してもなかなかわからないのです。
いざ、植物の名前を調べようとすると
常緑樹ならともかく調べる季節によって葉が無かったり、
幼樹と成樹の違いなど、けっこう様々な条件も作用する。

図鑑もって、もっともっと現場に行こう。