~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

発売日に入らない本

また、お客さんに申しわけないことをしてしましました。

一昨日の夕方、来店されたお客さんに、タイトルははっきりしないのだけれども、
地元の出版社が出した本で○○といったような本はないかとの問い合わせを受けました。

日ごろ、地元の本はきちんとマークしているつもりなのですが、発売直後というのは、まだネット上の情報もない場合が多く、直接出版社と連絡がとれないと確認できないことがしばしばあります。

このときは、すでに夕方で出版社に電話がつながるか危うい時間であったので、出版社に確認の電話を入れることまでせずにネット上の情報確認だけですましてしまいました。

そのお客さんも、タイトルの記憶がはっきりしないので、またにするということになったのですが、
なんとその本、翌日に入荷しました。


このように発売日(?)に本が入らないということが、うちのような小さな店では実は少なくないのです。



その原因は大きくわけてふたつあるのですが、一番多いのは、当店のような小規模店の実績では、当然のことながらすべての本が入荷するわけではないので、話題の本やこのブログで紹介している「おさえておきたい本」の多くは、発売日以降の注文によってようやく入荷することによるものです。

ごく一部の企画本や専門書類を除いて、残念ながら配本がない本の多くは、事前予約ということをさせてもらえないのです。
うちの店で間違いなく売れる本や実際に予約の入っている本ですら、発売日以降にならないと注文を受けつけてくれない場合が多いのです。
これをお客さんに理解してもらうのはとても難しく、
私たちは、ただ平に謝り、お詫びするばかりです。

それと、もうひとつの理由は、物流上の都合で、すべての書店に同時に本が届けることができないような事情がある場合です。
今回の例はこれに該当します。

原則として全国で発売される雑誌や書籍は、同時に届くように物流管理されていて、発売日がばらつくということはないのですが、ごく稀に、小さいお店などの場合、荷物が多少2日分程度まとめて届いたりすることもあります。

またトーハンや日販などの取次を経由せず、出版社が直接、販売してもらう書店に発送するような場合、商品が数日にわたって配布されることになってしまうことがあります。
地元の出版社にこのような例が多いのです。

一昨日のお客さんは、よその店で店頭に並んでいるのを見たような気がすると言われたので、それは決してそのお客さんの勘違いではなく、実際に早く届いた店と遅く届く店の差が出ていたということだったのです。
そのようなこともあるのだと、その場で一応お客さんには説明したのですが、
悔しかったのは、明日には入荷しますという確認情報をこちらが提供できなかったことです。

出版社には、せめてホームページなどで発売予定の本は、出来るだけ当日ではなく早めにアップしておいてもらいたいものですが、地方の出版社では、なかなかそこまで出来ないのが実情です。

お客さんには、大変申しわけないことをしてしまいました。

残念ながら、このようなバタバタ対応は、まだこれからもおきてしまいそうです。
こうした夜間ならではのことなど、その場で対応しきれないことは、後日、きちんと確認させていただくことを約束して再連絡させていただくしか方法がありません。

お名前を聞けなかった一昨日の素敵なお客さん、
ほんとうに申しわけありませんでした。