~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

冬期五輪開幕メモ

開会式 
 
 聖火台の柱の1本が出ていないのではないか、あんなアンバランスな構造デザインはないだろうと思って見ていたが、NHKのアナウンサーは、そのことになにも触れないのでおかしいとだけ思っていました。
 今朝の新聞の写真を見たら、しっかりと穴があいたままの姿が出ていました。
 おそらく民放の放送では、きちんとこのこと触れていたでしょうね。
 余計なことは、確認できるまでは言わない方がよいのか、はたまた私の単なる聞き洩らしだったのか?

 何人もの人がバイオリンを弾きながら踊るパフォーマンス、バイオリンの弓が切れまくっていた。
 メインの奏者などは、ほとんど毛のない弓だけで弦をこすっていたような・・・
 素人が演奏の真似だけをしているのならともかく、本番で力が入ったにしても、みんな切れすぎ!
 寒さで切れやすくなっていたのだろうか?と思いつつも、みんなの弓がどれも切れまくっていたので、
これは最後にこの切れた毛を活かしたサプライズでもあるのかと思ったけど何もありませんでした。


【開会挨拶と国母選手】
 誰だか忘れたが、長いスピーチ、若い人には退屈な時間だったかもしれないが、内容はすばらしかった。
 スノボの国母選手、こんなスピーチを真面目に聞く耳はないだろうけども、キミがここに来れたのは、
決してキミ一人の努力によるものではなく、どれだけ大勢の人の力で支えられているか、このスピーチを聞いて少しは気づいて欲しい。
若さゆえの最初の失敗はいい。
人と同じことをするのが嫌いでもいい。
でも、まだこのことに気付けないならばファッションのことではなくて、
決して金を取ればよいということでもなく、選手として絶対に一人前にはなれない。
そのことに気付いて、あえてあのファッションが出来れば、かっこいいのに。

上村愛子選手】
 とても残念でした。
 常に上位にいる実力は証明されているけど、メダルを獲得した選手との力の差も歴然と見えた。
 それでも、大会ごとにひとつずつ順位をあげて4位にまできたのはスゴイ。
 上がったり下がったりすることよりも、一歩ずつ確実に上りつづけることはすばらしい。
 あと3大会で金に至れるということが証明された。

補足ですが、上村選手の「なんで一段一段なんだ。」
これが、とても素晴らしいことと思えてなりません。

昨年、世界選手権で、2冠を達成した彼女でありながら、他の上位の選手のパワフルな滑りは、転倒した選手も含めて力の差を見せつけました。
世界選手権を照準にした上村と、オリンピックを照準にした他の選手の差?
確かに上村もオリンピックに向けて、これまでの自分ではいけないことを知り、エアの技術だけでなくターンで差をつけられるように自己変革をとげた。
しかし、同じことを他の上位選手たちも、オリンピックに向けてやってきた。
あらゆる偶然もふくめて、今回、彼女は「運よく」4位に入れたとも見える。
それが「一段一段」の結果となったわけだ。

パワフルなターンでタイムを上げる選手に、年齢が上がってなお対抗するのは、かなり至難な技といえる。
でも、上位の選手たちは皆、これまでの延長だけでは成しえないことをやり遂げてあの場にきている。あの舞台にたてた選手誰もが必死の努力を積み重ねてきたことに変わりはない。

毎回、涙を流し、一段ごとに「何が足りないんだ」と自問する彼女の姿こそが、一度の金メダルよりも価値のあるスポーツの姿を多くの人に見せてくれる。
「約束された金」を持っている人など、誰もいない。
でも、彼女の姿こそが「約束された金」の意味を私たちに教えてくれる。