今こそ、『くじけないで』
被災地も、災害直後のショックは過ぎたものの、なかなか先の見えないこれからの復興に、次第に疲労感が増す時期に入ってきています。
目先のことで精一杯の現地の人たちへ、外の人間は少しでも将来の復興への明るい展望を指し示すような援助がこれからは求められます。
もちろん、それに政府の責任は重大ですが、私たちそれぞれが今いる場所で出来ることを、ひとつでもみつけることもとても大切です。
ここで紹介する柴田トヨさんの 『くじけないで』 飛鳥新社は、昨年からロングセラーとして多くの人に読まれている本ですが、まさにこの99歳のおばあちゃんの元気を、今こそ多くの人たちに届けたいと思わずにはいられません。
実際に、この本は、ひとりのお客さんが2冊、3冊、あるいは10冊と買われることがとても多い本で、その読みやすさから入院などされて集中力の弱っているような方へのプレゼントとしても、とても好評です。
もしかしたら、これまでの数々のベストセラーのなかでも、最も人へのプレゼントとして買われた本でるといえるかもしれません。
なによりもまず、家が必要、水が必要、ガソリンが必要、ミルクや医療品が必要、着るものが必要、といった現地に本屋がいったい何ができるのかと、医療支援などで現地へ言っている友人の姿などをみると無力さを感じることもありますが、義援金をおくることだけではなく、本屋でしかできないことを、それぞれの業種の人たちが考えることもとても大事だと思います。
そもそも、
読書とは、決して知識や教養を溜めこむことではなくて
自分自身が直面した問題に立ち向かうエネルギーのことである
とわたしは常々思っています。
歴史をみると繰り返し起きている震災や津波などの自然災害と、私たちがどのように闘ってきたのか、
かねてから危険性は指摘されていた原子力発電所の問題が、どのような問題であるのか、
災害や事故で家族を喪ったひとたちが、どのような心の傷を受け、どのように支え合い、立ち直ってきたのか、
大切な本がたくさん出ています。
多くの人に読んでもらいたい本がたくさんあります。
これからの復興が、新しい日本をつくるために、同じ過ちをおかさないために絶対に見てもらいたい本があります。
そうした本の紹介を、なかなか思うようには書けませんが、
なんとかこのブログなどを通じて皆さんにお伝えできればと思っています。