~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

やっかいなケータイ小説

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電車男」を契機にケータイ小説なるジャンル
なんだかんだ言いながら、もう完全な一領域を確立してしまった。
これに同業者の多くは困惑している。

先日、高校の司書の先生も同じ悩みをかかえており、生徒からのリクエストにどこまで応えてよいものかと、相談されてしまった。
学校図書館よりは書店のほうが実感として市場の広がりを感じているのだと思うが、それでも動きが読めないのにはまいってしまう。

たちまち何十万部売れたなどという宣伝オビがついてくるが、その多くはネット販売が多い。
ネットで発信された情報は、圧倒的にネットで売れるのが普通なのだろう。
それでも、店頭の動きもそうバカにならないから困ったものだ。
当店は参考書専門店の看板をかかえていて、高校生が多いのでおかないわけにはいかない。

加えて、売れるといっても寿命が短い作品が多い。
さらには知名度の高い作家といっても、
れい、
メイ、
ゆき、
蓮、
美嘉、
なんて名前ばかり。
ふざけるな !
・・・とは言わない。

そこには
これまでの世界とはまったく別の新しい世界がある。

最近、SNSなどの世界でやっと気づいたことですが、
日々の更新情報、
半分近くのひとがケータイで見てるらしい。
私は100%パソコンでしか見ていなかったので
それに気づかなかった。

リンクを貼ってちゃんと紹介してるのに
どうも話が通じてないなと思ったら
ケータイ派だった。

加えて、携帯派のひとは
分章そのものが短いのも特徴ですが、
それは、絶えずつながっているという前提があり、
次々とチャットのような会話をすることが日常のようで、
一回の返事で話を終わらせようとするパソコン派と
若干感じが違うようだと最近になってわかった。

こうした条件からも
ケータイ小説というのは、
従来の小説とは、その伝達方法だけでなく
思考方法そのものも違うということに気づいた。

そんな話を高校の先生と話したが、
結局、まだわからない世界。

1年前までは、うちは関係ない世界だと割り切って
情報をつかんでいないものは置かないことにしてたが、
もう、そうはいかない時代になってしまった。

さて・・・・
これからどうしましょう