~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

ゆいの家

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高崎市の北のはずれに、
コミュニティーサロン「ゆいの家」というところがあります。
そこの代表の高石友江さんには、県内の興味深い講演会会場などで
いつも会うべくして会えるような、わたしとも似た問題意識を持った方ですが、
ようやく、数日前にその「ゆいの家」を訪ねることができました。


前橋への用事のついでに衝動的に向かったため、
およその場所の見当はつけていたものの、地図を持って出なかったばかりに、
目前でちょっとウロウロしてしまった。

越中央病院の敷地の北側、医療施設が並ぶ一角にあり、
大きな駐車場に隣接しているので、一度覚えてしまえば
とても行きやすいところです。

今回は、毎度送ってもらっている『風の大地』という
手書き通信の送料カンパと高石さんが出したという本を購入するのも目的。



この「風の大地」は、高石さんがかつて教員をしていたころから出していた通信で、
手書きに徹して、「ゆいの家」の活動や講演会、講習会などの紹介、報告をしている。

もう500号を超えたので、これまでの通信を、
今回、製本して本にすることになった。

毎度、送られてくるこの通信は、
さすが学校の先生をしていただけあって、講演会のまとめ報告などは、
実に要領よく整理されているのでとても助かる。

日ごろ、全体像やあらすじの整理などをせず、自分の感じた視点でしかものを書かない
正しくは、書けない私とは対称的な文だ。
日ごろの我が文が恥ずかしくなる。



で、この「ゆいの家」での出会いや活動をまとめた本

「何があってもだいじょうぶ」

には、この10年間のあゆみが綴られている。

なにがあっても大丈夫といえるようにまるまでの
いろいろ大変な経験もされているのだろうけど、
学ぶという基本スタンスを
知ることを前提にしつつも、
結論を出すことを急がない
いっしょに考える仲間や場所つくりを優先していることがうかがえる。

この「ゆいの家」は、とても恵まれたロケーションにありますが、
最近の世の中で、こうした非営利で勝手にいろいろなことをやっている人たちというのが
とても増えているのを感じる。

いい時代になった。

事務局的な機能に対しては、持ち出しにならないような工夫や努力は大変なものもあるが、
勝手に支援してくれる人も、そう少なくはない。

人が集まる空間さえできれば
ものを売ったり食事を提供したり。

たとえ自力でできなくても、
集まってくるメンバーが勝手にアイディアを出してくれたり
協力先を紹介してくれたりする。

なにも意識の高い組織でなくとも
本来の地域とはたぶん昔からそんなものだったのだろう。

特別のことをしているという意識でなく
それぞれの人が、日常生活のひとつとして
こうした「ゆいの家」のような活動をしていく時代に
少しずつなりつつあるのを感じた。