~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

梅じいちゃん、ありがとう

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店を留守にしている間に、赤城の梅じいちゃんが、ひとりでバスに乗って来てくれました。
いろいろ用があったそうですが、1冊注文だけして帰っていったらしい。

昨日、その注文の本を持って梅じいちゃんの家まで行ってきました。
すると、店にこれまで買ったいい本はあるが、まだ買っていない本は店長がいてくれないとわからないんだと、お叱りを受けた。

実は、毎度のことながら、数ヶ月おきに来る梅じいちゃんへ買ってもらう本は、
私が薦めるものはほとんど買ってくれるので、次にくるまでに喜んでもらえそうな新しい本を仕入れておくのにはいつも結構苦労している。

お客さんが、いいものならみんな買っていくと言っているのに、
こちらの仕入れが追いつかないのです。

でも、そうした梅じいちゃんのおかげで、
棚が他のお客さんのためにもなるような商品に入れ替わることが出来ています。

ある程度、どのような本が欲しいのかわかっているお客さんがいて、仕入れさえされていれば、確実に買ってくれることがわかっているのに、そのたった数人のお客さんの欲しがる本を見つけて仕入れることが出来ていない。

たしかにそれらのお客さんは、特殊なお客さんではありますが、
そもそもお店の棚の需要などは、そうしたひとりひとりの特殊なお客さんによって支えられているものです。

いつも私にとって大事な次の一歩を教えてくれる梅じいちゃん、
ほんとにありがとう。

今回は、帰りにまた作ったばかりの色紙を一枚くれました。
文具店で丸い色紙をサービスでもらったことから思いついたものだとか。
「日々是好日」をデザインしたものですが、何枚か書くうちに「日」の字を丸いてみたらうまくいったそうです。

その練習した色紙の横には、赤線がいっぱい引かれた雑誌がおかれていました。
九十何歳だったか、まだ足腰がしっかりしていて、目もよく見えるからだろうけど、70代、80代。90代とこんな人生を生きられたら、ほんとすばらしいだろうなぁ。

梅じいちゃん、
また行くからね。