~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

2月生まれの乱

昨年の2月のことですが、月夜野町で接骨医をしている従兄弟が、
「上くん、基本的な質問で悪いんだけど、
2月はどうして28日なんだ?
1年には31日ある月がたくさんあるのに、
そこを減らさないで、どうして2月だけが削られるの?」
と聞いてきました。

聞いてきたというより、そのときは
悲痛な訴えのようなものでした。
なぜなら、さらに聞くと
「2月は他の月よりも2日も3日も少ないのに、
公共料金などの月額基本料金はみんな同じだろう。
これは、あまりにも不公平じゃないか。」
という。

これは月給取りには気づかない
自営業者の悲痛な叫びだった。

月給取りは、2月の日数が少ない分だけ、
次の給料日も近くなり得をした気分になることが多い。

ところが、自営業者の場合は、
営業日数が少なく、収入も少ないのに、
出て行く方の月割り費用(基本料金など)は、
ほとんどどれも均等で変わらないので、
とても生活が苦しい月になるのです。
2月も基本料金が安くなるというのならわかるのですが、
もし、そんなふうにしちゃったら、
それは基本料金とは言わないと、怒られるだけです。

でも、なんで、
2月だけが、こんなに削られる運命にあるんだ!と。

閏年が年間の暦のズレを調節するためにあることは誰もが知っていますが、
2月だけがその調整役を一手に引き受けなければならない理由なんてないだろう。

四季のバランスを考えても、緯度や北半球、南半球の差など考えれば
厳密にする意味などそれほどないのではないか。

たまに29日があることぐらいは許せても、
31日が年に7回もありながら、2月を28日にする理由が
どこにあるんだ。

2月はずっとこのことに、文句もいわずに黙って生きてきた。
確かに2月は、文句を言うすべを持っていない。

ならば、2月生まれのわれわれが、この理不尽を代弁して
乱を起こしてやろうというのが、
後に歴史に残ることになるであろう
「2月生まれの乱」


またまた、店長よ、
理不尽を訴えるのはいいが、
いったい誰に対して乱を起こすのかって?

「・・・・・・」

それはまだ時間があるから
これから考える。

この乱については、今までまわりのひとに話はしていましたが、
「どう考えたって足尾は群馬だろうの乱」のように
ホームページなどでまだ公表はしていませんでした。
(「どう考えたって足尾は群馬だろうの乱」は西暦2050年頃の予定)

話はまた横道にそれますが、
2月27日生まれの私は、
さいころ姉から
「おまえはほんとうは2月29日生まれなんだ。
29日生まれの子どもは
4年に一度しか誕生日がなくて可愛そうだから、
27日に変えてあげるようにしてあるんだ」
と言われ、自分の誕生日はそうしたものであるとずっと思っていた。

ところが、学生時代にとなりの子にそのことを打ち明けたら
「ところで、あなたの生まれた年は閏年だったの?」
と聞かれたときに、また愕然とした。

「考えたことなかった!」
(O型です。)

どうでもいいことですが、
2月生まれは、こんなふうないろんな理不尽をたくさん背負っているのです。



「2月生まれの乱」は、
1年12ヶ月のうち2月だけが
理不尽に少ない日数を背負う合理的な意味はない!
閏年の調整は許容するが、年に何回もある31日の月を
2、3回削って、2月にまわせ!
という乱です。

細かいことでは、
削られた31日誕生日のひとはどうするんだ、とか
1日ずれた暦をどう調整するんだとか
いろんな問題もありますが、
そんなことを気にしていたら、ものごと何も進まないのです。

この重大な事実を知った善良な皆さん!

今月の28日間はいっしょにこの問題を考え、
来たる将来の「2月生まれの乱」には
大勢の勇士が集まるよう準備をはじめましょう。