~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

#歴史

『封印された「あづま・みちのく」の古代史』に触発されて

今日、お客さんと被災地支援の話をしているうちに、東北の文化や伝統について、もう少し頭を整理しなければいけないと思いました。 ここで紹介する本は、そうした問題の鍵を提示してくれた本です。 相原精次 『封印された「あづま・みちのく」の古代史』 洋…

国宝第一号 広隆寺の弥勒菩薩はどこから来たのか?

2009年に、「古代朝鮮の仏像はどこにある?」 といった記事を書きました。 ここで書いたのは、これほど日本に大きな影響を与えた古代朝鮮の仏教がありながら、わずかな石仏以外にどうして朝鮮本土には日本にあるような仏像が残っていないのかといったもので…

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

おすすめ本の紹介。 加藤陽子著 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』 朝日出版社 定価 1,785円 今の時代では、ちょっと誤解されそうなタイトルですが、これはわたしの好きなタイトルのつけ方です。 とくに、わたしのホームページ「かみつけの国 本のテー…

期待される黒田日出男さん(群馬県立歴史博物館館長)

最近、少し遅い昼食をとりながらテレビをみていたら、国宝絵画の値段ランキングが出ていました。 私が上位に予想したのは、尾形光琳や俵屋宗達、長谷川等伯、雪舟などの絵画ですが、これらの有名な絵画はいずれも20億円以上するものではありましたが、ベスト…

待望の本、田村貞男著『箕輪城 残月記』

名将としての呼び声が高いにもかかわらず、いまひとつ地元以外での知名度が低い箕輪城主、長野業政に関する本の刊行が相次いで嬉しい限りです。 残念ながら、地元でも箕郷町周辺以外では、群馬県人ですらあまり知られていないようです。 この長野業政と上泉…

辰巳正明 『歌垣 ――恋歌の奇祭をたずねて』

辰巳正明『歌垣 ――恋歌の奇祭をたずねて』 新展社新書 定価 本体1,000円+税 ある常連のお客さんと子持の万葉歌の話をしていたら、そのお客さんがこれは「歌垣」として歌われたものなんだよと話してくれました。 その歌に関する真偽はともかく、万葉歌の原点…

西郷隆盛の「征韓論」にふれて

稲盛和夫著 『人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶ』 日経BP社 定価 本体1,700円+税 数日前、わがエージェントとの会話でNHK大河ドラマ「篤姫」で放送された桜田門外の変の話題になりました。 そのときの刺客が薩摩の者であることを聞いて、篤姫がショックを受…

これは読む前に書く、『甘粕正彦 乱心の廣野』

多くの謎に包まれ、満州国の影の支配者として不気味な印象を与え、 それでいて時に紳士的に振る舞い、あるいは文化人としての評判もあわせもつ甘粕大尉。 私にとって角田房子の『甘粕大尉』以来、戦時中のキーパーソンのなかでも、いつかその全貌知りたい興…

現代語訳 吾妻鏡

こういう本こそ、発売時にさっとブログに書くべきと思うのですが、 毎度、気づくのが遅いんですよねー。 『現代語訳 吾妻鏡』 全16巻 五味文彦・本郷和人〔編〕 吉川弘文館 各巻定価 本体2,200円+税 上州や関東の歴史を調べていると、しばしばこの『吾妻鏡…