~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

2010-01-01から1年間の記事一覧

発知のヒガンザクラ

今年もようやくスタッドレスタイヤを交換出来る日になりました。 スタンドへ行く前に、玉原高原へ行く手前にある発知のヒガンザクラを見に行きました。 沼田の御殿桜を見て以来、ヒガンザクラの魅力にとりつかれてしまい、 発知のヒガンザクラは、なんとして…

5月のおさえておきたい本

【一般書】 〇 三田誠広 『なりひらの恋 在原業平ものがたり』 PHP研究所 1,400円+税 (6日) 〇 ダニエル・キイス 『預言』 早川書房 2,000円+税 (上旬) 〇 中野孝次 『ぶれない生き方』 海竜社 1,500円+税 (12日) 〇 京極夏彦 『死ねばいいのに…

次のフェア「知ってますか?この顔と名まえ」

このところ私は、公私ともに県内各地の桜を見る機会に恵まれていますが、 この季節になるとどこへ行っても、山々にはあんなところにも沢山の桜があったのかと驚かされます。 とりわけ新緑シーズンよりも前の、木々の葉がない山々なだけに、 遠くからでもその…

『一生稼げる「自分」をつくる!』

『一生稼げる「自分」をつくる!』 一色真司 著 大和書房 定価 本体1,300円+税 多くの人はこのタイトルでわかると思いますが、本書では、どのような職業につけば良いか、 どのような資格を取ればよいかなどといった問題にはふれていません。 「稼げる」とい…

群馬県民、1年の本購入額 3万5030円

昨日の上毛新聞の記事です。 (群馬経済研究所の調査による) 3年前に比べて群馬県民の本購入額は、7.5%減少しているとのことです。 この調査によると、年齢が高いほど購入金額も大きい傾向にあります。 ところが、こうした数字をみたとき、おそらく多く…

『日本でいちばん大切にしたい会社 2』

社会問題として指摘され続けている救急患者の受け入れ拒否の現実がありますが、 ほとんどの町では、いまだに改善の方向へは向かっていません。 病院側からすれば、現実に対応できる医師がいないのだから責任ある受け入れは不可能ということになるのでしょう…

4月のおさえておきたい本

【一般書】 〇 林 真理子 『六条御息所 源氏がたり』 小学館 1,800円+税 (1日) 〇 小泉武夫 『鯨は国を助く』 小学館 1,300円;税(1日) 〇 津村節子 『遍路みち』 講談社 1,600円+税 (3日) 〇 吉村昭 『わたしの取材余話』 河出書房新社 1,600円+…

組み木絵による『なめとこ山の熊』

前回、「熊捕り名人」の本を紹介したら、様々な方と話が広がっていきました。 クマのプーさんのことは出ませんでしたが、ほんとうに話題がいろんな分野に広がりますね。 そんななかで思い出した絵本があります。 宮沢賢治の『なめとこ山の熊』を組み木絵作家…

狩野順司 著 『群馬藤原郷と最後の熊捕り名人』

マタギに関する本は数々出ていますが、本書はそうしたマタギ関連書とは一線を画した格別の価値ある本だと思います。 検索しても書評が出てこないのが残念です。 本書で紹介されている熊捕り名人、吉野秀市さんのことを私は、古書で偶然見つけた松葉豊著『俺…

日本農業をいかに守るか ―― 食料自給率のウソ

浅川芳裕著 『日本は世界5位の農業大国』 講談社+α新書 ネット上のランキングなどでも好調な出だしをみせており、当店でも力を入れている本です。 このタイミングでこそ出版されてしかるべき本です。 日本農業復活のためばかりでなく、日本経済再生のために…

抜井諒一さんによる『群馬伝統銭湯大全』

昨年、ある友人から、本の出版を考えている人がいるので、一度会ってみてほしいと連絡がありました。 本の企画というものは、どんな分野でもそれなりの内容はあるものですが、それが人に伝わる表現にまで仕上げて、さらに読者の手元にまで届くようなかたちに…

3月のおさえておきたい本

【一般書】 〇 ダン・ブラウン 『ロスト・シンボル (上)(下)』 角川書店 各1,800円+税 (3日) 〇 有吉玉青 『三度目のフェルメール』 小学館 1,400円+税 (3日) 〇 遥 洋子 『死にゆく者の礼儀』 筑摩書房 1,500円+税 (9日) 〇 佐高信 『平民宰相…

「季刊銀花」の休刊

とっても残念なニュースです。 「季刊銀花」が2月26日発売の4月号で休刊になります。 最近相次ぐ雑誌の休刊は、時代の流れで、その多くは避けられないものです。 しかし、この「季刊銀花」に限っては、そうした時代だからこそ、ネット情報にはない紙の媒体の…

ホトトギス、時鳥、不如帰   ―― 渋川市の鳥

漢字で時鳥、杜鵑、雷公鳥、不如帰などと書かれます。 徳富蘆花の小説で使われた「不如帰」の表記は現代人には読みにくいもので、通常の野鳥ガイドの本には出ていません。 不如帰という字は、中国でこの鳥の鳴き声を、旅人に対して 「帰るに如(し)かず」 …

冬期五輪開幕メモ

開会式 聖火台の柱の1本が出ていないのではないか、あんなアンバランスな構造デザインはないだろうと思って見ていたが、NHKのアナウンサーは、そのことになにも触れないのでおかしいとだけ思っていました。 今朝の新聞の写真を見たら、しっかりと穴があ…

立松和平さん、天国へ駆けのぼっていった。

和平さんが亡くなっちゃった。 昼ごろ、パートさんが、立松和平が亡くなったと知らせてくれました。 まさか、と思いつ検索してみたら事実でした。 私のブログやホームぺージを振り返ると、大事な項目で随分深くかかわってきたことが思い出されます。 あらた…

『軍艦「甲鉄」始末』 と『幕府軍艦「回天」始末』

先月、北海道へ行く時、吉村昭の『幕府軍艦「回天」始末』(文春文庫)を再読して行きました。 同時に安部公房の『榎本武揚』も読みたかったのですが、実家にあるはずの本がみつからず、それはあきらめました。 これらの舞台となった函館という街や五稜郭を…

2月のおさえておきたい本

【一般書】 〇 『斎藤孝 これなら読める龍馬からの手紙』 小学館 1,100円+税 (1日) 〇 野田知佑 『ダムはいらない!新・日本の川を旅する』 小学館 1,500円+税 (3日) 〇 中沢新一 『カイエ・ソバージュ』 講談社 5,000円+税 (3日) 〇 長谷川慶太郎 …

一間箸の話

酒井大岳さんの新刊『気持がホッとする禅のことば』(静山社文庫)が出ました。 このところ、酒井大岳さんの本を続けて読んでいたので、新刊ではありませんが記憶に残るところをまた紹介させていただきます。 『さわやかに生きる』(あさを社)からです。 そ…

「風と土と汗と涙」

北海道へ行ってきました。 札幌へ個人的な仕事の用事ができたので、それにあわせて新学期準備の忙しい時期ですが休みをとって、 函館、小樽、札幌へと強行してきました。 行きは憧れの寝台列車で函館まで。 五稜郭などへ行けるのを楽しみにしていたので、出…

「渋川かるた」改訂版

渋川青年会議所が、合併渋川市の郷土カルタ「渋川かるた」を作成しました。 地域の子供たちの描いた絵や読み札も様々な人が考えてくれて作ったものです。 正林堂でも取り扱わせていただいています。 頒布価格は、 600円+税 絵や読み札が採用された関係者も…

「理解」と「諒解」、文章をつづることの再評価のつづき

前々回に書いた飯塚先生の本の紹介で「引き出す」教育ではなくて、「受け止める」教育のことを書きましたが、同じような表現で「諒解」という言葉がありまです。 これもまた、1年の半分を上野村で暮らす哲学者、内山節さんのよくつかう表現です。 年末のテ…

純粋な自然の贈与

あけましておめでとうございます。 以下は、中沢新一著 『 純粋な自然の贈与』 講談社学術文庫についての文ですが、書評ではありません。 わたしの雑感です。 以前、モースの『贈与論』の紹介を書いたことがありますが、中沢新一氏のこれまでの著作も含めて…