~ここから新しい世界に出会える~正林堂

渋川市の書店「正林堂」からお店の企画、本の紹介、地域の情報などを気ままに発信します。

2008-01-01から1年間の記事一覧

西郷隆盛の「征韓論」にふれて

稲盛和夫著 『人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶ』 日経BP社 定価 本体1,700円+税 数日前、わがエージェントとの会話でNHK大河ドラマ「篤姫」で放送された桜田門外の変の話題になりました。 そのときの刺客が薩摩の者であることを聞いて、篤姫がショックを受…

特攻で死んだ桐生出身の少年の本

『ユキは十七歳 特攻で死んだ』 毛利恒之 著 ポプラ社 定価 本体1,300円+税 表紙の写真は、特攻の出撃直前に撮られた写真です。 みんな、間もなく死へ旅立つ時でありながらこの笑顔はなんなのだろうか。 正面の子犬を抱いた少年。 彼ひとりだけ正面を向いて…

やはり出るDVDBOOK「ニーベルンングの指輪」全4巻

以前のブログで、小学館に続いて世界文化社からも、DVDのオペラシリーズが出たことを紹介しました。 その際、今後の企画でワーグナーの大作も是非入れて欲しいものだと書きましたが、 その声が届いたのかどうだか、小学館のほうのシリーズの特別版として、「…

できれば今おさえておきたい本

【岩波文庫 6月の復刊より】 ○ 『林芙美子紀行 下駄で歩いた巴里』 立松和平編 定価 本体700円+税 ○ 『政談』 荻生徂徠 辻 達也校注 定価 本体860円+税 岩波書店の7月発売で ○『徂徠学講義『弁明』を読む』 子安宣邦 定価 本体4,300円+税 【河出書房新社…

宮尾登美子『錦』

宮尾登美子『錦』 中央公論新社 定価 本体1,800円+税 装丁のきらびやかな美しさもさることながら、こうしたしっかりとした本が小説の新刊コーナーに並ぶと、なぜかとてもほっとします。 現代の小説は、多作の著名な作家やテレビなどで話題になった作家たち…

落雷でモデムがとんだ

昨日の夕方、近くに落雷があり、 用心のためパソコンの電源を落とすなどの作業をしていたら PCではなくモデムがとんでしまった。 モデムの電源を抜いて再起動してもなんのランプもつかない。 yahooBBのカスタマーサービスへつなごうと思ってもネットは開かな…

不快感情の消去マシーン

殺す相手は誰でも良かった。 こんな動機の殺傷事件が相次いでいる。 先日、同業者が被害にあったことも衝撃であった。 恐ろしいのは、これらが極めて特殊な事件ではなく、同じような心情の若者たちが一定の層となってまわりに存在している時代であるというこ…

スティーブ・ジョブズ 神の交渉力

竹内一正著『スティーブ・ジョブズ神の交渉力』 経済界 定価 本体800円+税 iPhoneで世界中を騒がせた最中に引退するスティーブ・ジョブス。 その優れたプレゼン能力は、今ではYOUTUBEで簡単に見ることができますが、私はこれまでその人物伝についてきちんと…

本ほど効率的な情報はない

勝間和代著 『効率が10倍アップする新・知的生産術--自分をグーグル化する方法--』 ダイヤモンド社 定価 本体1,500円+税 なんでもグーグル検索すれば情報が出てくる時代だからこそ、 大事な情報は本でなくてはならない理由がここに書かれています。 勝…

日本でいちばん大切にしたい会社

「日本でいちばん大切にしたい会社」 坂本光司著 あさ出版 定価 本体1,400円+税 優良企業を取材し取り上げた本は、昔からたくさん出ていますが、本書で紹介する企業は、それらのなかでもちょっと違う。 優れているというだけでなく、著者が文字通り「日本で…

改定刊行が待たれる、立松和平『ニ荒』

立松和平の本は、需要如何にかかわらず、うちの店ではけっこう長く引っ張るのですが、本書は1冊だけの仕入れでしばらくおいていたものの、とうとう売れず私が買っただけの本です。 最近の本にしては珍しく、箱入りであったことから、立松和平と新潮社の力の…

期待以上だった映画「クライマーズ・ハイ」

最近の話題の邦画を観ると、その脚本力や映像技術にがっかりさせられることがとても多い。 とりわけ派手な宣伝をしている作品ほどその傾向は強い。 今回の「クライマーズ・ハイ」も、原作の素晴らしさ、テレビドラマ化された作品の出来の良さなどからして、…

やはりスゴイ!このオペラシリーズ

DVD決定盤 オペラ名作鑑賞 Vol.2 ヴェルディ「椿姫」 世界文化社 う~ん、このシリーズ、初回配本の「アイーダ」について前に書きましたが、 今回の2回目の配本「椿姫」をみて、やっぱりこれはスゴイと思いました。 今度の組み合わせは、パルマ王立…

恐竜の本物の大きさ絵本

最近話題の絵本で、うちのB型のパートさんたちが騒いでいた本。 入荷分はすぐに売れてしまい、いったいどんな本なのか見てみたいと思っていたのが、ようやく今日入荷しました。 小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本シリーズ 『恐竜館 原寸大』 定価 1,575…

自己紹介

わたしは今の店「正林堂」(http://www18.ocn.ne.jp/~shorin) に、2000年4月のある日、天使の言葉を伝えるために星の上からやってきました。 プロフィールの写真が「その日」。「私の戦略書く兵器工場」http://www18.ocn.ne.jp/~hproject/page002.html お店と…

石田衣良『夜の桃』

石田衣良『夜の桃』 新潮社 定価 本体1,600円+税 特に読む気じゃなかったけど、書評ブログの言葉につられてページをめくりだしたら止まらず、 最後まで読んでしまった。 mixiの日記には書いていて、ブログにアップすることは考えていなかったのだけど、 今…

これは読む前に書く、『甘粕正彦 乱心の廣野』

多くの謎に包まれ、満州国の影の支配者として不気味な印象を与え、 それでいて時に紳士的に振る舞い、あるいは文化人としての評判もあわせもつ甘粕大尉。 私にとって角田房子の『甘粕大尉』以来、戦時中のキーパーソンのなかでも、いつかその全貌知りたい興…

戦争遺跡の発掘 陸軍前橋飛行場

菊池 実 著 『戦争遺跡の発掘 陸軍前橋飛行場』 新泉社 定価 本体1,500円+税 アジア太平洋戦争の末期、群馬県高崎市の郊外に陸軍の飛行場が急造された。 農地をつぶしての造成と住民・児童の勤労奉仕、 特攻隊の突撃訓練、米軍の空襲など、戦争の実相を考古…

イザベラ・バードの日本紀行

先日、『イザベラ・バードの日本紀行』の下巻をレジへ持って来られたたお客さんがいて、一瞬あわてた。 あれ?上巻の方はいつ入っていたんだろうか。 このお客さんは、うちから既に上巻は買われたのだろうか。 親しいお客さんであれば、すぐに声をかけて確認…

ぐんまの伝統食

『ぐんまの伝統食』 上毛新聞社 定価 本体1,800円+税 かつて上毛新聞のくらし面とCOM面に連載したものをまとめた本です。 この本、新刊書なのに実際にお店に届くより1週間も前に上毛新聞に広告が出てしまい、お客さんには大変失礼なことをしてしまいました…

現代語訳 吾妻鏡

こういう本こそ、発売時にさっとブログに書くべきと思うのですが、 毎度、気づくのが遅いんですよねー。 『現代語訳 吾妻鏡』 全16巻 五味文彦・本郷和人〔編〕 吉川弘文館 各巻定価 本体2,200円+税 上州や関東の歴史を調べていると、しばしばこの『吾妻鏡…

来年のカレンダー

毎年、年度商品の一番手で、「星野富弘カレンダー」が出るのですが、 いくらなんでも6月じゃぁ早すぎない? と思ったら、常連のおじいさんが、 毎年、プレゼント用で使ってるんだとのことで、早速7部、 まとめて買っていった。 このおじいさん、昨年は累計…

お店のホームページの手直し

お店のホームページ「渋川市の書店 正林堂」の http://www18.ocn.ne.jp/~shorin/ トップページの構成を少しなおしました。 が、 ・・・・うまくできない。 右サイドを分割して、少しは本屋らしく、 「おすすめ商品」の情報を掲載するようにしたのですが、 「…

外の戦争に巻き込まれる前に、内部の戦争を。

数日前、ソフトバンクのショップへ行って、 話題のiPhoneの予約をしてきました。 はじめの受付女性には、意味が通じず、 アップル社の、マッキントッシュの、とか言っていたら 隣の女性が代わって相手してくれました。 まだ、価格も、料金プランもソフトバン…

アイーダ、こっちの方がイーノダ

DVDブックのオペラの名作鑑賞ものとして、小学館から『魅惑のオペラ』というシリーズ(各3,990円)が刊行されていて、そのなかの興味あるものをいくつか買っていましたが、 後発で、今度は世界文化社から 「オペラ名作鑑賞」というDVD2枚入り各4,800円…

映画版はどうだろうか「クライマーズ・ハイ」

また、あの夏がやってくる、といった思いだ。 この事故のことは、毎年、原爆や戦争の記憶とともに、夏になると 私にとって、群馬県人にとって、 いや日本中の多くの人びとにとって 忘れられない記憶としてよみがえってきているのではないだろうか。 その事故…

新しぶかわ 四季の花

木村拓郎 著 『新しぶかわ 四季の花』 上毛新聞社(2008/3/20) 定価 本体1,143円+税 こういった本こそ、もっと早くここで紹介しなければいけなかったのに、 この本の魅力をきちんと把握していなかったばかりに、遅くなってしまいました。 著者は既に『たか…

ラクをしないと成果は出ない

このところiGoogleのガジェット追加やデザイン変更などしていたら、 Googleの便利な機能がいろいろ見えてきてしばらくのめり込んでいました。 そんな作業をしていたら、ブログ紹介からすばらしい本の情報に出会えました。 おそらく、 ただのベストセラーリス…

Googleはほんと奥が深い

このところ、グーグルに付き合い続けて、 時間が限りなく費やされてしまう。 面白いからいいんだけど・・・ これまで長い間、写真の整理がなかなか出来ないままで 昔はアルバム専用ソフトなども使ったことがありましたが、 やはりweb2.0の時代。 どこからで…

破格の強さを持った一向一揆の特殊性

不連続シリーズ「近代化でくくれない人々」 約・第34回あたり? 間隔があいたり、話が飛んだり、自分でも前の話を忘れたり、 ほんとに心もとない不連続シリーズ。 いよいよ「百姓ノ持タル国」の話に入るのですが、 またまた、その前に、 その前提として、…